ぽたらいふ ミニベロ旅

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遂にクリスキングハブでホイールを組みました。フロントホイール編

お待たせしました!

知っている方は知っている、以前ブログでチラ見せしていたクリスキングのフロントハブを使って手組ホイールを作りました。



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いやー、テンション上がっております。

 

そもそも、ミニベロ界隈ではホイールのバリエーションが少なく、自分の用途に合ったホールというものがあまりありません。

それでも最近は改善してきていますが、このホイールでないとだめだ!というようなホイールに私はまだ出会ったことがありません。

 

いや、実は一つだけ以前気になったホイールがあったのですが実はそれはもう廃盤になっています。そのホイールはロルフプリマ!実はミニベロ用ホイールを出していたことがありまして、それがたまらなくカッコ良かったのです。

画像はインスタからです。

https://www.instagram.com/p/BtDP0DsnMfk/?igshid=h4sydl6tje1n
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ただ、確かお値段10万以上はしたはずで実際販売されていても高嶺の花だったわけなんですけども。

 

あとは、最近はミニベロ用のカーボンホイールなんかも出てきているみたいで、キットデザインのバトンホイールはかなり見た目が変わります。これも前後10万ほど。

サイクルがジェットさんのブログで紹介してますね。

http://www.cycle-gadget.com/I_fell_in_love_with_Kitt_design_Carbon_Tri-Spoke_Wheel_Set.html

 

 

さて、本題です。今回なぜクリスキングを使った手組にしようと思ったのかです。

 

それは…

・もともと、既存のミニベロホイールに不満があったから。

・そして今回、10万円の給付金という大きな後押しがあったから。

ということです

 

まあ、やりたいことがあっても結局お金がないとできませんでしたので妥当な理由といえるでしょう。

 

それでは、実際のホイールのスペックについてお話していきます。

 

なぜその構成にしているのか、こだわり抜いた理由がそこにはあります。

 

まずは全体のスペックから

 

hub :Chris king r45 ceramic bearing 104g

rim :kinlin xr270 451 20H 311g

spoke :sapim leader 1.8 × 20本

nipple :sapim black aluminum 1.8 × 20個

spoke+nipple 1set 4.2g

ラジアル組

ベロプラグ20個

全体重量499g(ベロプラグ含む)


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上記のスペックになります。

 

では、まずはリムの解説からさせて頂きます。

 

そもそもkinlin xr270とは何ぞやというところからです。

実測311g
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このkinlinというメーカーは台湾のリムメーカーであり、有名どころで言うとTNIのアルミリムはここのリムが使われていたりします。

色々調べてみると精度はいいみたいです。ミニベロ用で手に入りやすいkinlinのリムは以下の通りです。スペックは全て451サイズです。

 

kinlin nbr  :285g リム内径12.8 リム幅19.0 リムハイト19.0

kinlin xr240 :325g リム内径13.7 リム幅19.4 リムハイト24.0

kinlin xr270 :336g リム内径13.9 リム幅19.4 リムハイト27.0

 

また、良く利用されるAlexrims r390ですがスペックとしては

Alexrims r390 :295g リム内径13.4 リム幅19.6 リムハイト19.7

 

となっています。若干リム幅が太いですね。後このモデルはニップルホールにハトメが打ってあり強度を確保しています。バランスのいいリムです。

 

王道のAlexrimと比べてkinlinリムのスペックはほぼ同じですね。若干の軽量性とそれと引き換えに僅かにリム幅を細くしてあるといった感じでしょう。強度や剛性に関してはロード用ホイールのTNIのリムで調べてみましたが問題はなさそうです。

 

ここまでのデータからkinlinは、かなりまともなリムメーカーだと判断できます。

 

 

なぜ、カーボンではなくアルミホイールなのか。

ホイールを手組にするにあたって、リムをカーボンにすることも出来ました。しかし、今回はアルミを選択しています。その理由についてお話します。

 

まず、私の車体はリムブレーキを採用しています。カーボンリムの場合ブレーキ時の摩擦熱による変形がいくつか報告されております。

 

まして、ミニベロともなれば当然、放熱能力が下がり熱がたまることで変形を起こしやすくなるのは明白です。

 

有名メーカーのカーボンリムがどれほど安全なのかはわかりませんが、当然値が張るものになってきますし、いわゆる中華カーボンリムもそこそこの値段に耐久性が保証されていないことを鑑みるとリスキーかと思ってしまいます。

 

また、雨の日のブレーキングに関してはアルミリムよりも制動距離がかなり伸びてしまうようです。

 

軽量性に関しては、リムハイトが38㎜以上のホイールであれば恩恵を感じやすいと思います。しかし今回はホイールの方向性としてセミディープ38㎜以下で組もうと考えていたため、そのクラスになってくるとミニベロの場合アルミとカーボンの重量差が少なくなってきます。

 

また、カーボンリムの場合はリム幅を太くすることが出来ますが、私の場合輪行を多用するためそれは望ましくありません。リム幅を太くするとリムが車体と干渉してしまい易くなるためです。輪行をあまりしないのであればカーボンリムにしてリム幅を太くした方が空力的に有利かと思います。

 

以上の要素から、自分の使い方と照らし合わせた結果アルミリムが良いだろうということになり、その中でもリムハイトと重量のバランスがいいxr270を採用するに至ったのでした。

 

また、リムハイトは剛性を確保するために高めにしています。空力は実際のところあまり効果ないのではないかとは思っています。見た目は良くなりますがリム幅が細いからです。

 

 

クリスキングのハブを選んだ理由

一言でいうなら、「使ってみたかった…」という理由です。

 

私がホイールを組むうえで一番大事にしたいところがハブでした。性能面だけで言うとシマノデュラエースは最高だと思いますが、今回は見た目にも拘りたかったので選択の対象外としてます。今回対象として考えたのは、

・Chrisking r45

・white industry

・DT Swiss

・industry nine

・phil wood

 

辺りです。アメリカンブランドが多いのは、バイクフライデーがメイドインアメリカなのでそれも考えての事です。

 

どれも最高のハブを提供してくれるメーカーですが、見た目と回転性能から今回はクリスキングを選択しています。これに関しては本当に好みによると思います。


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一応見た目の判断基準として、ロゴがうるさくないこと。あまり、ロゴが大きいのは苦手です。また、色に関してはマットカラーがクリスキングしかなかったので他との差別化が出来ました。

 

スポークに関して

今回スポークはsapimのプレーンスポークで黒の15番というものにしています。

 

sapimではプレーンスポークはleaderという名前になっています。15番とはスポークの太さの単位です。一般的には14番という2㎜のスポークが使われますが、15番は太さが1.8㎜のスポークになります。

 

sapimのスポークには有名なものとしてcx-rayという扁平スポークがあります。強度が高く、軽量でスペックの高いスポークです。おそらく、手組ホイールであればこのスポークを使うことでよりクオリティの高いものが出来たのではないかと思います。

 

しかし、このスポークは扁平スポークのためミニベロに合うサイズの入手が難しいのです。また、値段が普通の黒スポークの5倍します…。今回のsapim leaderは1本95円でしたが、このcx-rayは1本500円です。恐ろしいですね。ちなみに、シルバーは320円ほどらしいです。流石に今回は不採用としました。

 

今回、1.8㎜のスポークの太さにしている理由ですが、スポークの種類にはバテットスポークというタイプがありスポークの太さが2.0-1.8-2.0と中間部分が細くなっているものがあります。しかし、これもミニベロサイズが少なく入手性はよろしくありません。しかし、スポークの首部分とニップルの強度さえ大丈夫であれば1.8㎜のプレーンスポークでもホイールの性能は問題なさそうです。

ちなみに韋駄天ホイールのパラレルレースはフロント14本の2.0-1.5-2.0のバテットスポークです。

 

あとは、使っている中で首折れしたりするようであれば2.0㎜に組み替えしてしまえばいいので、1.8㎜で組んでしまいました。これで、前後で40-50gくらいの軽量化になっているはずです。

 

 

ニップルに関して

今回はsapimのアルミニップルで組んでいます。

 

よくブラスニップルと比べて折れやすいと言われるアルミニップルですが、個人的には折れる理由としては組んだ段階でスポークが短くニップルへの負担が偏っているケースが多いのではないかと思います。

 

後はニップルの性能でしょうか。アルミニップルで評価が高いのはDTのアルミニップルです。精度がいいらしいですね。シルバー以外のアルマイトはそこそこいいお値段がします。今回はスポークに合わせてsapimのニップルにしていますが破断するようならDTを採用しようと思います。

 

ただ、100個単位とかで売っているので、もったいない気がするんですよね…。ショップには在庫ないでしょうし。

 

重量面で言うと、ブラスニップルは一つ1gくらい。アルミニップルは3つで1gくらいになりますので、44個と考えた場合は44gと15gになり、29gの軽量化につながります。

 

まとめ

このようにして、パーツの選定をして少しずつ軽量化も加えていった結果、499gで回転性能の高いホイールを組むことが出来ました。


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もともとChris kingのハブとアルミリムがそこまで軽くないのでので他でカバーする形になっています。それでも今までつけていたホイールは軽量性に全振りな感じのホイールだったので、447gだったわけですが…。(dati R1とkinlin nbrの組み合わせ)


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実装してみて

ホイールを変えたあと、甲州街道を走ってみたり富士イチをしたりと山岳多めなコースで走ってみました。

 

使用感としては、無茶苦茶良いです。

 

まず平地ですが直進安定性が増しているのと減速しにくくなりました。漕ぎだしは若干重く感じますがほぼ気になりません。

 

また、ヒルクライムですが心配していた重さはほとんど感じることはなく、むしろのぼりでも前に進んでいく感じがあります。

 

これはリムのハイトが増えたことによるメリットと、ハブの回転の軽さが影響していると思います。

 

正直パワーメーターなどを使用しているわけではありませんし、効果に関しては主観です。ただ、漕いでいてとても楽しいホイールになりました。

 

これから、ホイールを手組してみたい方はぜひ拘って組んでみてください。普段のサイクリングが一段と楽しい時間になると思います。

 

では、良きぽたらいふをお楽しみください。


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追記

リアホイールも組みました🎵

https://potalife.hatenablog.com/entry/2021/04/04/215937